【不動産登記で「国籍記入」を義務化へ】 マンション価格高騰と外国人取得――市場の透明性はどう変わる?|渋谷の仲介+α(プラスアルファ)|ロケット不動産株式会社
【不動産登記で「国籍記入」を義務化へ】 マンション価格高騰と外国人取得――市場の透明性はどう変わる?
こんにちは。
ロケット不動産株式会社 代表の渋谷です。
マンション価格の高騰が続く中、政府は 不動産登記に所有者の「国籍」記入を義務化する方向 で検討を進めています。
現在の登記簿には「氏名」と「住所」は記されていますが、国籍は記載されず、取得者の実態把握が難しいという課題がありました。
今回の国籍記入義務化は、
不動産市場の透明性を高めるための第一歩 といえる動きです。
■ 国交省が本格調査へ
国土交通省は今年春から、登記情報をもとに外国人の不動産取得の実態調査をスタート。
ただし現行制度では…
-
住所が「海外」の人は判別できる
-
しかし 日本国内に住む外国人の取得状況は把握ができない
という限界がありました。
そこで、登記に国籍記入を追加 することで、より正確なデータを集め、適切な市場政策につなげるのが狙いです。
政府は21日決定の総合経済対策に、調査継続のための予算も盛り込み、今後も実態把握を強化していく方針です。

■ 外国人による取得は「どれくらい」?
今回明らかになったのは、東京都内での次のデータです。
● 東京都内(2025年1〜6月)
-
海外に住所のある取得者:3.0%
● 東京都心6区(千代田・中央・港・新宿・文京・渋谷)
-
海外居住者の取得:7.5%
都心から離れるほど割合は低下し、
神奈川・埼玉・千葉を含む広域では 1.9% にとどまります。
近年、
「マンション高騰=外国人による爆買いが原因」
といった声もありますが、データを見る限り、影響は部分的 といえそうです。
■ 一方で課題は「短期転売」
調査ではもう一つ重要な数字が出ました。
● 新築マンションを1年以内に売却した割合
→ 8.5%
住所(国内・海外)は関係なく、
短期で売買する“投機的取引”が一定量存在している ということです。
これを受けて、不動産協会(大手デベロッパー等で構成)は
「引き渡し前の転売(契約転売)」を禁止する新指針
をまとめています。
いわゆる「転売で値上がり部分だけ抜く行為」を規制し、
市場を実需中心に戻すこと が目的です。
■ ロケット不動産としての見解
不動産市場は「情報の透明性」が整うほど健全になります。
今回の国籍記入義務化や短期転売への規制は、あくまで
-
過度な投機の抑制
-
実需の保護
-
市場価格の急騰リスクの緩和
を狙ったもので、
一般の売主・買主に過度な負担をかけるものではありません。
特に都心部は需要が強く、価格変動には多くの要因が絡みます。
外国人取得だけが価格高騰の要因とはいえず、
データを冷静に見極めながら、市場動向を判断することが重要です。
ロケット不動産としても、
今回の制度改正の動きや実態調査の続報が出次第、
最新情報を随時お伝えしてまいります。
■ まとめ
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登記に国籍記入を義務化へ → 市場の透明性向上
-
海外居住者の取得率は都心6区で7.5%
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新築マンションの1年以内転売は8.5%
-
“短期転売禁止”の業界指針もスタート
-
実需保護と市場の適正化が目的
今後の具体的な法改正や指針は、売買現場にも影響してきますので、
動向を注視しながら、引き続き丁寧に情報をお届けしていきます。
ページ作成日 2025-11-21
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