首都圏中古マンション、初の5,000万円台へ ── 土地・戸建価格はこの先どうなるのか|渋谷の仲介+α(プラスアルファ)|ロケット不動産株式会社
首都圏中古マンション、初の5,000万円台へ ── 土地・戸建価格はこの先どうなるのか
首都圏既存マンション価格、初の「5,000万円台」へ
不動産情報サービスの アットホーム は19日、
2025年11月時点の首都圏不動産価格データを公表しました。
このデータ、正直かなり重いです。
なぜなら――
首都圏の既存(中古)マンション平均価格が、初めて5,000万円台に乗ったからです。
-
首都圏・既存マンション平均価格
▶ 5,053万円(前月比+2.8%)
▶ 16ヵ月連続上昇
一時的な跳ねではありません。
「上がり続けて、ついに越えてしまった」という水準です。

この数字が持つ“本当の意味”
5,000万円というラインは、
心理的にも、市場構造的にも非常に大きな境目です。
なぜなら、
-
かつて
「都心は高いが、首都圏全体なら4,000万円台」
という感覚が一般的だった -
それが
「平均で5,000万円」という世界に入った
これは、
首都圏の住宅取得そのものが“別ステージ”に移行したことを意味します。
もはや
「中古だから安い」
「郊外だから手頃」
という前提は、成り立たなくなっています。
東京23区は、完全に“別世界”に入った
エリア別で見ると、やはり突出しているのは東京23区です。
-
東京23区・既存マンション
▶ 7,929万円(前月比+3.7%)
▶ 16ヵ月連続で17年1月以降の最高額を更新
ここで重要なのは、
「高級マンションが売れている」から平均が上がっているわけではない、という点。
-
築20〜30年
-
70㎡未満
-
駅徒歩10分以上
こうした、数年前なら“普通の中古”だった物件でも、
平然と6,000万〜7,000万円台で動いています。
つまり、
東京23区では
「新築か中古か」ではなく
**「そこに住めるかどうか」**が価格を決めている
という段階に入りました。
新築戸建も、静かに、しかし確実に上がっている
一方、新築戸建。
-
首都圏平均
▶ 4,885万円(前月比+0.4%)
▶ 4ヵ月連続上昇
特に象徴的なのが東京23区。
-
東京23区・新築戸建
▶ 8,107万円
▶ 前年同月比+14.7%(過去最大の上昇幅)
これ、かなり異常です。
戸建はマンションより価格変動が緩やかなはずですが、
それでも1年で約15%上昇。
背景にあるのは明確で、
-
土地価格の上昇
-
建築費・人件費の高止まり
-
小規模分譲の減少
要するに、
**「同じものを同じ価格ではもう作れない」**という現実です。
では今後、土地はどうなるのか?
結論から言うと、
土地は、まだ上がります。
ただし、上がり方には特徴があります。
土地価格が下がりにくい3つの理由
① 建築費が下がらない
→ 土地を安く仕入れないと事業が成立しない
→ 需要が集中する
② 売り物になる土地が少ない
→ 相続・空き地は増えても
→ 「建てられる土地」は意外と少ない
③ マンション高騰の受け皿になる
→ マンションが高すぎて
→ 戸建・土地に流れる層が増える
結果として、
-
変形地
-
狭小地
-
駅距離がややある土地
こうした土地まで、
価格が見直される局面に入っています。
戸建は「全部が上がる」わけではない
ここは冷静に見ておくべきポイントです。
戸建は今後、
✔ 上がる戸建
-
立地が良い
-
土地30坪以上
-
将来、建て替え・売却がしやすい
→ マンション価格に引っ張られて上昇
△ 伸びにくい戸建
-
利便性が弱い
-
再建築や法規制に不安がある
-
エリア人口が減少局面
→ 価格は横ばい〜調整
つまり、
戸建は完全に二極化します。
「戸建だから安心」
「土地があるから大丈夫」
という時代ではありません。
金利が上がっても、なぜ価格は下がらないのか?
よく聞かれます。
「金利が上がれば、不動産価格は下がるんじゃないですか?」
答えは、
**“下がるエリアもあるが、下がらないエリアは下がらない”**です。
理由は単純で、
-
供給が足りない
-
代替手段がない
-
住みたい人が減っていない
特に東京23区・主要沿線では、
金利上昇=価格下落
という教科書通りの動きにはなっていません。
まとめ|「様子見」が最大のリスクになる時代
今回のデータが示しているのは、
-
首都圏マンション価格は、構造的に一段上へ
-
土地・戸建は時間差で追随
-
不動産は“待った人”が得をする市場ではなくなった
という現実です。
もちろん、
「何でも買えばいい」わけではありません。
ただ、
正しいエリア
正しい物件
正しいタイミング
この3つが揃ったとき、
迷い続けること自体が最大のリスクになります。
気になるエリア、
判断に迷っている物件があれば、
数字だけでなく、
実際の成約・現場感覚ベースでお話しします。
ロケット不動産の渋谷でした
ページ作成日 2025-12-20
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