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円安が不動産市場に与える影響——インバウンド・投資マネー・都心マンション価格、そして「円高に戻ったら?」
2025-08-27

円安が不動産市場に与える影響——インバウンド・投資マネー・都心マンション価格、そして「円高に戻ったら?」

ロケット不動産の渋谷です。今日は“為替×不動産”を、最新データと歴史の教訓から整理します。結論からいくと——
円安は「外からの需要」を増幅し、都心の新築・中古マンションの価格を押し上げています。 一方で、今後円高方向に傾くと、外需の勢いは鈍化し、高額帯から値動きがマイルドになる可能性があります。さらに歴史を振り返ると、平成バブルの崩壊と令和の現状には共通点が見えてきます。


いまのファクト(2025年8月時点)

  • 訪日客:7月は過去最高の月間343万人。弱い円を背景に、インバウンド需要がホテル・民泊・商業を底上げ。

  • 都心新築マンション:23区平均価格は1.3億円超で過去最高。供給の中心が高額帯となり、統計平均も上昇。

  • 中古市場:中央区・港区・千代田区では7戸に1戸が“1億円超”

  • 為替:直近は1ドル≒147円。FRBの利下げ観測と日銀の追加利上げ期待が交錯し、方向感は読みにくい。


なぜ円安が不動産を押し上げるのか

  1. 外貨投資家の割安効果
     ドルやユーロ建て投資家からすると、円安で日本の不動産が“セール価格”に見える。1ドル=110円→147円で約3割強の割安感。

  2. インバウンド需要の拡大
     訪日客が過去最高水準。ホテル稼働や繁華街テナントの売上が伸び、収益還元価値を押し上げ。

  3. 供給制約と建築コスト高止まり
     資材・人件費高により新築価格は下がりにくく、高額帯が供給の中心となって平均を押し上げ。


都心マンション価格押し上げ要因(現場感)

  • プライム立地の希少性+富裕層需要 → 「億ション」が常態化。

  • 統計上の平均値バイアス → 超高額帯が供給される月は平均価格が一気に跳ねる。

  • インカム収益改善期待 → ホテル・商業の利回りが円安+観光需要で評価上振れ。


もし「円高」に戻ったら? 3つのシナリオ

シナリオA:ゆるやか円高(147→135円)

  • 外資の割安感は薄れるが、好立地の“質”には投資資金が残る。

  • 中古の高額帯は指値が入りやすくなる。

シナリオB:しっかり円高(~125円前後)

  • 外資マネーの勢いは一服。高額帯の値動きがマイルド化。

  • 中古は“立地・築浅・眺望”など条件勝ちの選別相場に。

シナリオC:急速円高

  • 短期は様子見ムードで取引量減。

  • ただし国内実需には追い風(資材安・物価安定)。


歴史から学ぶ:平成バブル崩壊の理由と令和バブルの共通点

平成バブル崩壊の理由(1986〜1991)

  1. 金融緩和での過剰流動性 —— 円高不況対策で金利が下がり、不動産・株式に資金集中。

  2. 土地神話と過剰投資 —— 「地価は下がらない」との思い込みで投資が過熱。

  3. 急激な金融引き締め —— 総量規制と金利引き上げで資金供給がストップ。

  4. 出口戦略の失敗 —— 不良債権処理が遅れ「失われた10年」へ。

令和バブル的状況の特徴

  • 超低金利と緩和の長期化

  • 都心・湾岸の価格高騰、億ション増加

  • 外需(円安+海外投資マネー)という新要素

  • 二極化:都市集中 vs 地方衰退

共通点と違い

  • 共通点:低金利+資金余剰が価格を押し上げる構図。

  • 違い:平成=国内主導、令和=世界マネーとの連動。


ロケット不動産的アクションプラン

売主さまへ

  • 英語・中国語対応の資料準備。

  • 為替換算を併記して海外投資家に訴求。

  • 円高転換時は価格調整+国内富裕層へのターゲット変更。

買主さま(実需)

  • 固定・変動を組み合わせたローン戦略。

  • 円高=ライバル外資が減る局面で指値余地が拡大。

投資家さま

  • 為替ヘッジを利回り計算に内蔵。

  • インバウンド指標(観光客数・客単価)を常にチェック。


まとめ

  • 円安は海外投資家とインバウンド需要を増幅し、都心マンション価格を押し上げている。

  • 円高に戻れば、まず高額帯から調整が入り、選別相場へ移行。

  • 平成バブルの教訓を踏まえると、「低金利×資金余剰」は共通だが、令和は外需依存度が高い点で異なる。

  • ロケット不動産は、多言語対応と迅速な価格戦略で“為替と歴史の波”を味方につけます。

ページ作成日 2025-08-27

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