『しあわせな結婚』× Oasis「Don’t Look Back In Anger」 ──“過去を振り返らず”に進む物語と音楽の力｜渋谷の仲介＋α（プラスアルファ）｜ロケット不動産株式会社

こんにちは、ロケット不動産の渋谷です。
不動産の仕事をしていると、人生のさまざまな場面に立ち会います。
結婚、離婚、相続、転勤──多くの「過去」や「選択」に触れる中で、大切だと感じるのは、「どこへ向かうか」という視点です。

そんな折、今期の木曜ドラマ『しあわせな結婚』（テレビ朝日）と、主題歌「Don’t Look Back In Anger（Oasis）」に、強く心を動かされました。
今回はこの2つが交わる意味を、不動産屋として、そして一人の視聴者として書いてみたいと思います。

■ Oasisとは？

1991年、イギリス・マンチェスターで結成されたロックバンド。
ボーカルのリアム・ギャラガーと、ギター＆ソングライティングを担当する兄ノエル・ギャラガーの“最強で最凶の兄弟”が中心人物です。

バンド名の由来は、インスピレーションを受けた地元ライブハウス「Oasis Leisure Centre」から。

彼らの音楽は“ブリットポップ”と呼ばれるジャンルの中でも群を抜き、90年代に世界的ブームを巻き起こしました。
特に1994年『Definitely Maybe』、1995年『(What’s the Story) Morning Glory?』は、今なお音楽史に残る名盤とされています。

■ 愛と秘密が交差する“マリッジ・サスペンス”

『しあわせな結婚』の主人公は、50年間独身を貫いてきた弁護士・原田幸太郎（阿部サダヲさん）。
運命的な出会いを果たすのは、美術教師・鈴木ネルラ（松たか子さん）。
出会ってわずか3週間で2人は結婚──しかし、彼女には「思い出せない過去」がある。

物語が進むにつれ、かつての婚約者の死、家族の不審な沈黙、失われた記憶と“謎”が徐々に明かされていきます。
静かな日常の裏に潜むサスペンスは、毎週スリリングで、それでいてどこか切ない。

■ 主題歌「Don’t Look Back In Anger」が沁みる理由

このドラマを象徴するかのように流れるのが、**Oasis（オアシス）**の名曲「Don’t Look Back In Anger」。
1996年リリース、ノエル・ギャラガーがボーカルを務めたバンドの代表作のひとつです。

歌詞の一節をご紹介します。

So Sally can wait, she knows it's too late as we’re walking on by
サリーは待てる、でももう遅すぎるって彼女はわかってる

Her soul slides away, but don’t look back in anger
魂はすべり落ちていく――でも怒りに振り返らないで

このメッセージは、まさに登場人物たちが抱える“過去の重さ”に対して、どう向き合うかというテーマに直結しています。
後悔も悲しみも、怒りさえも手放して、ただ前を向いて生きていく。
そのために、誰かを信じる、誰かと生きる──そういう人生の選択を、私たちに問いかけてくれます。

■ 松たか子が演じる「ネルラ」の奥行き

ネルラという女性は、口数が少なく、感情をあまり出さず、でも確かに何かを抱えている。
松たか子さんの演技は、その“言葉にならない痛み”を丁寧に表現しています。

見ている私たちは「この人は何を隠しているのか」と疑いながらも、どこかで「この人を信じたい」と思ってしまう。
そんな絶妙なバランスが、ドラマをミステリー以上の“人間ドラマ”に仕上げています。

■ 人生も、不動産も、“過去”ではなく“未来”へ

不動産の現場でも、「過去の事情」にとらわれて、なかなか決断できない方に出会うことがあります。
それも当然です。家は人生そのものですから。

でも、私たちがサポートしたいのは、「前を向こう」と思ったその瞬間です。
どんな事情があったとしても、新たな暮らしを始める人に必要なのは、「Don’t Look Back In Anger」の精神なのかもしれません。

✅ まとめ：怒りに振り返らず、それでも人は誰かと生きていく

『しあわせな結婚』は、“幸せ”のかたちが、ただ平和な生活だけではないことを教えてくれます。
そしてOasisの名曲は、そんなドラマの深層にそっと寄り添うように流れ、私たちの感情を代弁してくれる。

あなたがもし、何かの選択に迷っているなら――
「怒りではなく、希望を持って前を向いてほしい」
そんなメッセージを、この作品と音楽が届けてくれます。

【ドラマ情報】
テレビ朝日系 木曜21時『しあわせな結婚』
主演：阿部サダヲ、松たか子
脚本：大石静
主題歌：Oasis「Don’t Look Back In Anger」